三大京漬物

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三大京漬物

しば漬

茄子を赤しその葉とともに塩漬し、乳酸発酵させた漬物です。
一般的にしば漬といえば茄子を指すことが多いですが、
胡瓜(きゅうり)や茗荷(みょうが)を一緒に漬け込む場合もあります。
発祥の地は三千院で有名な洛北、大原の里です。
大原はもともと「しそ」の産地であり、夏に採れた野菜をしその葉で漬け込み、
冬の保存食用に備えたものと思われます。
名前の由来については諸説存在するようですが、
大原の寂光院で隠棲していた建礼門院徳子が、赤むらさきの色合いを見て、
「紫葉漬」と呼んだとするのが一般的です。
川勝總本家では、なすとしそと塩のみで漬け上げた『しば漬』
茄子・胡瓜・生姜・茗荷・しそを漬け込み味付けを加えた『しば祇園赤しそ』『しば祇園青しそ』
京の伝統野菜としても知られている賀茂茄子を用いた『賀茂茄子のしば漬』など、
多数の種類をご用意いたしております。

千枚漬

京都の伝統野菜である「聖護院かぶら」を薄く削り、
塩と昆布とで漬け込んだのが始まりです。
孝明天皇の時代(慶応時代、西暦1865年頃)からと言われています。
聖護院かぶらの収穫時期は、秋口から三月頃までのため、
漬け込むことができるのはおよそその期間のみです。
つまり千枚漬を食すことは、旬の素材を味わうという醍醐味でもあります。
現在の漬け方は、塩と昆布だけではなく、
甘酢を加えて漬け込む方法が多いように思われます。
乳酸発酵の素朴な味わいを楽しむもよし、
まったりとしたふくよかな甘酢の味わいを楽しむもよし、
お好みでお選びになられるとよいのではないでしょうか。
千枚漬には色合いなどの点から、壬生菜(丸壬生菜とも呼び、葉の丸さが特徴です)を添えることが多く、
白いかぶらに鮮やかな緑の壬生菜が映え、いっそう食欲をそそります。
川勝總本家の千枚漬は、長年受け継がれた製法による甘酢を用いております。
おかげさまで、多くのご支持をいただくに至り、
今後もこの味を守り続けることが使命であると心得ております。

すぐき

「すぐきかぶら、すぐき菜」というかぶらの一種を原菜とします。
その栽培は初め、京都の上賀茂地域のみという非常に限られた範囲で始まりました。
その理由は上賀茂地域一帯の土壌が栽培に適していたことと、
栽培が上賀茂神社の社家のみに限られていたことに拠ります。
しかも社家では、すぐき漬を高級品として宮中などへの贈答品に用い、
その製法を門外不出の秘伝としたため、
よりいっそう栽培地域の広がりを抑えることになったのです。
さて、一般的な製法についてですが、まず原菜の「すぐきかぶら」を塩漬にします。
次に二回目の塩漬(脱水のため)を行います。
伝統的な方法では、天秤に掛けた重石を用いて水分をじっくりと抜いていきます。
その後、室(むろ。蔵のようなところ)に樽ごと入れて発酵させます。寒い季節は発酵が進みにくく、
室の中を外気温より高く保つために、炭火や電熱器などで室内温度を上げてゆきます。
そしてじっくりと室の中で発酵させて完成となります。
秋に原菜を収穫し、冬に入るころに完成を迎えるこのすぐき漬は、千枚漬と同様、京都の冬の代表的な漬物です。
川勝總本家では、姿そのままのすぐき漬だけではなく、葉ごと刻み、醤油等で味付けした『刻みすぐき』、
その刻みすぐきに高菜や白菜、ごまをミックスした『すぐき入り刻み菜風味』など、
いずれもご飯と相性のよいものをご用意いたしております。

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