京漬物歳時記

  • 三大京漬物
  • 食卓の小わざ

季節はめぐり、また一年。そのときどきに出会える旬の素材を味わう喜び。

店頭を彩る季節の漬物を春から順にご紹介

桜も満開になる3月中旬から4月頃、色鮮やかな浅瓜が店頭に並び始めます。
これから夏に向けて、主役の座を奪おうと意気込みたっぷりです。
そして浅瓜と同じ仲間のメロンも、お目見えです。
小さくて可愛らしい若採りのメロン。
これも冬には目にすることのなかったやさしい淡い緑の色合いをしています。
さわやかな初夏の風が吹く頃になるとキャベツが登場します。
それはシャキシャキとした心地よい食感で涼しさを演出してくれます。
かぼちゃの浅漬も顔を出し、その美しい黄色と濃い緑色の彩りが
店頭で個性を主張しています。

梅雨に入り蒸し暑さを感じ始める頃、水茄子が満を持しての登場です。
存在感たっぷりの風格で、みずみずしさをアピール。
風格といえば、京野菜の賀茂茄子も負けてはいません。
そのまんまるの体にはおいしそうな果肉がぎっしりと詰まっています。
梅雨明けのニュースを気にし始めると、いよいよ夏野菜たちの本番です。
京都でも胡瓜や茄子の最盛期。やはり浅漬にぴったりです。
一方では、赤しその葉の収穫が終わり、新物のしば漬づくりが盛んになるのもこの季節です。
四条通り界隈から、「コンチキチン」の祇園囃子が聞こえてくる頃には、小茄子が登場です。
小さな美しい輝きはときとしてまるで宝石のようにも映ります。
真夏の暑い日には、目が覚めるようなキリッとした味わいの奈良漬や祇園漬がもってこい。
土用の丑の日のみならず、暑気払いの大役をしっかりと任されています。

夏が去り、秋が近づくと蕪(かぶら)が店頭に顔を出し始めます。
白い蕪と赤い蕪、秋冬に向けた彩りが順に揃ってまいります。
千枚漬の聖護院蕪はあともう少し。
畑の中でその出番を静かに待っています。
秋本番になるとやっと聖護院蕪が登場し、主役の座にどっしりと腰を下ろします。
そして日野菜や壬生菜といった個性ある秋冬の漬物たちがその脇を占めてゆきます。

冬、12月に入ると、そろそろすぐきが漬け上がります。
じっくりと漬け込まれた風合いが頼もしいこのすぐきは、
千枚漬と並ぶ冬の二大京漬物のひとつです。
もちろん定番の野菜たちも忘れてはいけません。
寒さでしっかりと身のしまった大根や、寒風から身を守るように葉を巻いた白菜が、
甘みを十分に蓄えて魅力を放っています。
年末が近づくと、京都では茎大根のヌカ漬がすらりと並び、
年の瀬を実感させてくれます。
春が待ち遠しく感じる頃には菜の花が店頭に並びます。
ほろ苦さが春の香りを呼び込み、ますます春への想いを募らせることでしょう。

上記は必ずしも出荷時期のお約束をするものではありません。
その年の気候により、出荷時期が前後するものや、ご用意のできないものがございます。

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